内視鏡的胃瘻造設術(PEG)
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高齢者に対する経皮内視鏡的胃瘻造設術における合併症:
 創部感染症と呼吸器感染症の検討
 

蟹江治郎,河野和彦,河野勤,大澤雅子*,
山本孝之,赤津裕康**,下方浩史***,井口昭久****

* 愛知県厚生連海南病院内科,** さわらび会福祉村病院内科,
*** 国立長寿医療研究センター疫学研究部,**** 名古屋大学医学部老年科
 
日本老年医学会誌 2000; 37: 143-148 

要旨
 内視鏡的胃瘻造設術(Percutaneous Endoscopic Gastrostomy、以下PEG)の術後急性合併症として、高頻度に認められる呼吸器感染症と局所皮膚感染症に対し、有効な術後管理法について検討した。
 症例は65歳以上でPEGを受けた計341名(男性131名、女性210名、平均年齢は80.3歳)で、その術後経過を経腸栄養剤投与方法と抗生剤投与方法により分類し検討した。術後の経腸栄養剤投与方法は、術後5日間、経腸栄養剤を注入しない群(以下group I )、術後24時間以内に無菌状態の経腸栄養剤(点滴用乳酸加リンゲル液)を無菌状態の点滴用キットを利用して開始し、5日間継続した群(以下group II )、そして術後24時間以内から通常の経腸栄養剤を注入し5日間継続した群(以下group III )の三群に分けた。また、それぞれを抗生剤の予防投与を行った群(以下AB(+))と行わなかった群(以下AB(-))の二群に分けて合計六群とした。そして、それらの六群間における、急性呼吸器感染症および局所皮膚感染症の発生率をカイ2乗検定を用いて比較検討し、PEGの術式(Pull/Push法とIntroducer法)による差異についても検討した。
 その結果、創部感染の発生頻度は、group I およびgroup IIに対して、group III は有意に高頻度であった。造設手技間では、Push/Pull法は、Introducer法に比して有意に高頻度であった。呼吸器感染の発症頻度は、AB(+)群がAB(-)群に比して有意に低かった。以上より、高齢者に対するPEG術後における呼吸器感染の予防には、術後の抗生剤投与が有効である。一方、術後の創部感染は、抗生剤使用との関連は低く,経腸栄養剤投与法に関連している。術直後からの点滴用製剤を、点滴用注入キットを利用して無菌的に開始し、あわせて抗生剤を使用する方法は、術後の呼吸器感染および創部感染という、PEG術後急性期の二大合併症予防に有効な方法であると考えられる。
 
I . 緒 言
 近年、人口の高齢化に伴い脳血管障害や痴呆により長期の経管栄養管理が必要になる症例が増加しつつある。従来、この様な永続的な嚥下障害を有する症例等に対し、経鼻胃管栄養を用いた経腸栄養管理が広く行われていたが、近年では経鼻胃管より管理が容易である内視鏡的胃瘻造設術(Percutaneous Endoscopic Gastrostomy、以下PEG)を用いた経管栄養管理が普及しつつある。しかし、その対象となる症例は、基礎疾患に伴う易感染性や免疫機能低下状態にあり、胃瘻造設術後に様々な合併症を併発しやすい。PEGの術後合併症については、現在までにいくつかの検討がなされてきたが、発症誘因およびその有効な対策法に関しては結論が得られていない。術後合併症は、瘻孔完成(術後約二週間)前に発症する急性合併症と瘻孔完成後に発症する慢性合併症に区分されるが、前者がより重篤で致命的なものとなり得る事が知られている。今回我々は、PEGの術後急性合併症として、高頻度に認められる創部感染と呼吸器感染に対し、有効な術後管理法についてretrospective studyを用いて検討を行った。
 
II . 対象と方法
1. 症例
 1992年6月から1998年12月の間に、名古屋大学医学部老年科およびその関連病院にて、インフォームドコンセントを得た上で、391名(男性152名、女性239名)に対してPEGが行われ、うち65歳以上の高齢者症例を対象とし過去の診療記録をもとに検討を行った。高齢者症例数は計341名(男性131名、女性210名)、年齢は65歳から99歳(平均年齢は80.3歳±7.1SD)であった。症例の大半は経腸栄養剤の注入を施行目的としたものであるが、一部、癌性腹膜炎等の非可逆性腸閉塞に対する減圧を目的としたものも含めた。基礎疾患の多くは、痴呆と脳卒中後遺症で、他には嚥下困難を呈する神経変性疾患や悪性腫瘍などがあった(Table 1)。

Table 1.
The Profile of Patients
    Group I Group II Group III  
Diseases Cerebral infarction 54 59 36 149
Dementia 40 46 38 124
Cerebral hemorrhage 8 8 7 23
Gastrointestinal malignancy 5 2 2 9
Subarachinoid hemorrhage 1 3 4 8
Parkinson's syndrome 2 3 3 8
Brain anoxia 1 1 2 4
Brain contusion 1 3   4
Spinocerebellar degeneration 3 1   4
Amyotrophic lateral sclerosis 2     2
Brain tumor   2   2
Encephalitis 1 1   2
Rheumatoid arthritis 1     1
Adhesive intestinal obstruction 1     1
Sex Male 70 87 52 209
Female 50 42 40 132
Age 80.4
(65-97)
80.0
(65-99)
80.5
(65-95)
 
total 120 129 92 341
     Group I ; no infusion through the PEG tube until 5 days after surgery
     Group II ; nutrition feeding started after 5-day-infusion of sterile lactose Ringer solution
     Group III ; nutrition feeding started one day after surgery
     AB(+) ; antibiotics administered after surgery
     AB(-) ; no antibiotics administered after surgery
2. PEGの手技
 PEGの造設方法としては、口腔を経由してチューブを腹壁に留置する方法(以下Pull法/Push法)、および経皮的にチューブを挿入し腹壁に留置する方法(以下Introducer法)があり、各々の方法を用いて造設を行った。Pull法としては、Ponskyらによる方法(1)が行われた。Push法としては、Suckes-VineTM Gastrostomy Kitの使用による方法(2)が行われた。そしてIntroducer法としては、Russellらによるマレコットカテーテルを利用する方法(3)、および上野―門田によるバルーンカテーテルを使用する方法(4)を利用して行った。各方法の選択は、患者本人または主治医の選択により決定された。胃瘻造設と同時に経胃瘻的空腸栄養チューブ(5)の挿入を行った症例は無かった。
 手術は仰臥位で行い、術中は内視鏡挿入に伴う誤嚥予防のため、口腔内吸引を頻繁に行った。口腔を経由してチューブを装着するPull法/Push法については、ポピドンヨード咳嗽剤による口腔内消毒を追加した。手術時間は内視鏡挿入から抜去までとし,いずれの方法も10分前後で施行し得た。
3. 術後管理
 術後管理法を、経腸栄養剤の投与方法と抗生剤投与方法により6群に分類した。術後の経腸栄養剤投与方法は、術後5日間、経腸栄養剤を注入しない群(以下group I )、術後24時間以内に無菌状態の経腸栄養剤(点滴用乳酸加リンゲル液を使用)を無菌状態の点滴用キットを利用して開始し、術後24時間以内から5日間継続した群(以下group II )、そして術後24時間以内から通常の経腸栄養剤を注入し5日間継続した群(以下group III )の三群に分けた(Figure1)。また、それぞれを抗生剤の予防投与を行った群(以下AB(+))と行わなかった群(以下AB(-))の二群に分けて合計六群とした。抗生剤の投与は合計222名に対して行い(Table 2)、投与期間は術直後から5日間を原則としたが、発熱等の感染の徴候を示す症例では投与期間を延長した。
全ての症例は、術後最低限2週間は入院管理とし、看護婦によりバイタルサイン、血圧、体温のチェックが一日三回以上、創部の観察も一日一回以上行われ、医師がその状態を24時間ごとに評価した。

Figure1 Methods of nutrition feeding begins
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Table 2. Administered antibiotics by the method of initiating enteral feeding

Group
I II III

Cefotiam 58 65 42
Piperacillin 5 8 0
Cefazolin 3 4 2
Ceftazidine 2 2 1
Others 22 14 7

Total 88 85 49

4. 合併症の診断
 術後1週間以内に、発熱および喀痰増加もしくは胸部レ線異常が出現した症例を呼吸器感染と診断した。また術後1週間以内に、胃瘻チューブ挿入部より、発赤および排膿が出現した症例を創部感染と診断した。
5. 統計学的解析
 経腸栄養剤投与方法と抗生剤投与法により分類した六群間における、呼吸器感染および創部感染の発生率をカイ二乗検定を用いて比較検討した。また各群における合併症発症率のPEGの術式による差異についても同様に検討した。
 
III . 結 果
 PEG施行患者341名のうち、Pull/Push法は252名、Introducer法は89名に選択された。術後急性期合併症は92名に発症し、創部感染(30名)と呼吸器感染(19名)が高頻度であった(Table3)。術後の経腸栄養方法は,group I が120名、group II が129名、group III が92名に選択された。術後抗生剤の投与は投与群であるAB(+)が222名で、それらの症例に対してTable2のごとく233種類の薬剤が選択された。また、抗生剤非投与群であるAB(-)は119名であった(Table4、5)。

Table 3.
Post-surgical acute complications

Infection Others
complication frequency complication frequency

 Local skin infection 30  Stomach wall injury 6
 Respiratory infection 24  Catheter obstruction 4
  (bronchitis/pneumonia) ( 16/8 )  Catheter extraction 3
 Fever (unknown origin) 14  Tube migration 3
 Regional peritonitis 3  Subcutaneous emphysema 2
 Pan peritonitis 2  Bleeding 1

Total 73   19

                     Data presented are number of patients.

Table 4. Frequency of local skin infection
Pull/Push technique Introducer technique Total
AB(+) AB(-) Total AB(+) AB(-) Total AB(+) AB(-) Total
Group I 7/81 1/24 8/105* 0/7 0/8 0/15 7/88 1/32 8/120*
Group II 1/58 1/28 2/86* 0/27 0/16 0/43 1/85 1/44 2/129*
Group III 12/39 7/22 19/61* 0/10 0/21 1/31 13/49 7/43 20/92*
Total 20/178 9/74 29/252 + 1/44 0/45 1/89 + 21/222 10/119 30/341
number of complication / number of PEG
*, + ; p <0.05

Table 5. Frequency of respiratory infection
Pull/Push technique Introducer technique Total
AB(+) AB(-) Total AB(+) AB(-) Total AB(+) AB(-) Total
Group I 4/81 3/24 7/105 0/7 1/8 1/15 4/88 4/32 8/120
Group II 3/58 2/28 5/86 2/27 2/16 4/43 5/85 4/44 9/129
Group III 2/39 4/22 6/61 0/10 1/21 1/31 2/49 5/43 7/92
Total 9/178* 9/74* 18/252 2/44 4/45 6/89 11/222* 13/119* 24/341
number of complication / number of PEG
*;p <0.05
 創部感染発生頻度の総数は、group I が8名(6.7 %)、group II が2名(1.6%)であるのに対して、group III は20名(21.7%)と有意に(p<0.01)高頻度であった(Table4)。一方、抗生剤の使用の有無ではAB(+)群が21名(9.5%)、AB(-)群が10名(8.4%)でその群間に有意差を認めなかった。またPull/Push法群単独でも同様の結果を得た。造設手技間における創部感染症発生頻度の比較では、Push/Pull法は29名(11.5%)とIntroducer法の1名(1.1%)に比して有意に(p=0.03)高頻度であった。
 呼吸器感染の発症数およびその頻度は、group I が8名(6.7%)、group II が9名(6.9%)、group III は7名(7.6%)で三群間に有意差はなかった(Table5)。また造設手技間にも差はなかった。一方、抗生剤使用に関しては、AB(+)群が11名(5.0%)、AB(-)群が13名(10.9%)と抗生剤使用群の発症頻度が、非使用群に比して有意に(p<0.05)低かった。
 
IV . 考 察
 PEGは,1980年PonskyおよびGaudererにより発表され(6)(7)、長期間にわたり経腸栄養を必要とする症例の管理を一変する方法として評価を受けている。我が国でも近年高齢化社会を迎えて、脳血管障害や痴呆性疾患などにより、非可逆的な嚥下障害を持つ症例が急増している。従来、そのような症例に対して経鼻胃管栄養や中心静脈栄養が行われる機会が多かったが、いずれの方法も長期管理における問題が多いため、近年PEGが注目され、高齢者を中心に普及しつつある(8)。しかしPEGは、一般的には簡便で安全に行えるとされているが、今回の我々の検討においては、従来の発表(9)に比してその合併症はまれなものではなかった。その中においては、創部感染と呼吸器感染が高頻度で、本研究は両合併症に対して、発症誘因とその有効な対策法に関して検討したものである。その結果、呼吸器感染の発症率は抗生剤投与と、創部感染の発生率は経腸栄養投与様式と強い相関を示し、また各合併症の間に差異を認めた。さらに局所皮膚感染症の発症率はPEGの術式とも相関を示した。一方、呼吸器感染に対しては術式および経腸栄養投与様式,創部感染に対しては抗生剤投与は影響しなかった。
 創部感染は、Introducer法よりPull/Push法において有意に高頻度に認められた。Pull/Push法は、チューブが口腔-食道-胃を経由して腹壁に留置する手技である。そのため、様々な細菌の感染巣である口腔を通過したチューブが、術創である腹壁に留置される。一方、Introducer法は直接腹壁を穿刺した後にチューブ留置を行うため、Pull/Push法に比して清潔な手術が可能である。そのため、理論的にもPull/Push法は、創部感染がIntroducer法より高頻度に発症すると推測され、今回の結果はそれを裏付ける事となった。Pull/Push法は挿入が容易であることから、Introducer法に比してより多くの症例に選択されているが、今後は術式選択に新たな留意点を提起するものと考えている。
 また創部感染症は、創部感染の発生率は経腸栄養投与様式と強い相関を示した。胃瘻造設後の経腸栄養剤の開始時期については、従来多く行われていた開腹手術による胃瘻造設術の経験を基に、様々な方法がなされている。開始時期についての報告についても、術後24時間以内に開始するというもの(9) (10)から、術後1-2週間は中心静脈栄養とするというもの(11)まで様々である。
通常の経腸栄養剤を早期から開始した群に創部感染が多く発症した理由として、胃内のpHの増加により創部感染症の発生頻度が増加するというGreifらの報告(12)から、栄養剤注入による胃内のpH上昇が、感染の発生頻度増加を促す可能性として考えられる。加えて、経腸栄養剤は容器から開封される時点で細菌の発生母地となり、経腸栄養剤の投与経路も無菌状態でないことから、創部への細菌曝露の機会が多くなる事も考えられる。一方、group I のごとく急性期合併症発症期間としての術後5日間、経腸栄養剤を注入しない方法は、前述のような感染の機会は少ないが、経腸栄養を注入しない期間に経静脈輸液を必要とするため、術後管理が経腸栄養のみの場合に比して煩雑で、患者にとってもPEGと点滴を同時に受けるという肉体的負担、点滴に伴う新たな合併症の危険、および医療費の負担を求めることになる。その点、group II のごとく術後早期から無菌状態で無菌の注入セットを利用し経腸的に輸液する方法は、上記の妥協点となると推測する。
 呼吸器感染の発症誘因としては、その発症率が術式や経腸栄養開始方法に影響されず,抗生剤投与が有効であったことから、内視鏡の挿入行為そのものに関係することが推察される。つまり、PEGの対象となる症例は、脳血管障害や痴呆などにより嚥下障害を有する症例が多く、そのような症例に対して仰臥位で内視鏡を挿入することにより、口腔内に貯留した唾液等の誤嚥が誘因として考えられる。抗生剤投与の有効性は、誤嚥性呼吸器感染の予防としての抗生剤の意義を示唆していると推測している。
以上より高齢者に対するPEG術後急性期合併症では、創部感染は経腸栄養剤投与法に関連し、呼吸器感染は術後の抗生剤投与の有無と関連する。術直後からの点滴用製剤(乳酸加リンゲル液等)を、点滴用注入キットを利用して無菌的に開始し、あわせて抗生剤を使用する方法は、術後の呼吸器感染および創部感染というPEG術後急性期の二大合併症予防に有効な方法であると考えられる。

 なお本論文の要旨は、第40回老年医学会学術集会(平成10年6月17日、福岡)にて発表を行った。
 
文 献
(1) Ponsky,J., Gauderer, M. :Perctaneous endoscopic gastrostomy a nonoperative technique for feeding gastrostomy. Gatrointest Endosc 1981;27:9-11.
(2) Ponsky,J.L. Techniques of percutaneous gastrostomy. Igaku-syoin, New York, Tokyo. 1988; p.21-51.
(3) Russell, T. R., Brotman, M., and Norris, F. :Perctaneous gastrostomy : A new simplified and cost-effective technique. Am. J. Surg., 1984;184: 132-137
(4) Fumiaki Ueno, Tosio Kadota: Perctaneous endoscopic gastrostomy: A simplified new technique for feeding gastrostomy. Progress of Digestive Endoscopy., 1983;23:60-62
(5) 蟹江治郎,河野和彦,山本孝之,赤津裕康,井口昭久:胃食道逆流のある症例に対しTGJ tube(Transgastrostomal jejunal tube:経胃瘻的空腸栄養チューブ)を用いた経管栄養管理により在宅管理が可能になった1例. 日老医誌1997;1:60-64.
(6) Gauderer MWL, Stellato TA. Gastrostomie: Evolution, techniques,indications and complications, Curr Prob Surg 1986;XXIII:661-719.
(7) Gauderer MWL, Ponsky JL, Izant RJ,Jr. Gastorstomy without laparotomy:A percutaneous technique. J Pediatrsurg 1980;15:872-5.
(8) 蟹江治郎、河野和彦,山本孝之、赤津裕康,下方浩史,井口昭久:老人病院における経皮内視鏡的胃瘻造設術の問題と有用性. 日老医誌 1998;35:543-547
(9) Larson DE, Burton DD, Schroeder KW, Dimagno EP. Perctaneous endoscopic gastrostomy. Gastroenterology 1987; 93: 48-52.
(10) Umesh C, Christopher J, Ronald M, Narasimh G. Percutaneous endoscopic gastrosromy: a randomized prospective comparison of eary and delayed feeding. Gatrointest Endosc 1996;44:164-7.
(11) 西田宏二,加地正英,古野浩秋,緋田めぐみ,栗山正巳,牟田口義隆,ほか;老年者における経皮内視鏡的胃瘻造設術の有用性と安全性.日老医誌1991;28:634-639
(12) Greif JM, Rangland JJ, Ochsner MG, Rinding R. Fatal necrotinzing fasciitis complication perctaneous endoscopic gastrostomy. Gatrointestinal Endosc 1986; 32: 292-294.

Complications of Percutaneous Endoscopic Gastrostomy in the Elderly
; Local Skin Infection and Respiratory Infection
 We investigated post-operative management of acute complications of percutaneous endoscopic gastrostomy (PEG) which often caused respiratory infections and local skin infections.
 The subjects were a total of 341 patients (male 131, female 210, and the mean age was 80.3), they were classified into six groups by method of feeding and use of antibiotics. Patients were divided into three groups based on the time that feeding was started. In Group I, enteral feeding was not started within the first five days. In Group II, sterilized enteral feeding (lactated Ringer's solution for intravenous infusion) using sterilized intravenous infusion kit started within 24 hours after the procedure, and in Group III, feeding of the usual enteral formula started within 24 hours after the procedure. And as for the using of antibiotics, they were also divided into two groups, antibiotics administered [AB(+)] and no antibiotics administered [AB(-)]. Thus, the patients were divided into six groups according to the time of starting nutrition and the use of antibiotics. The rates of incidence of acute respiratory infections and local skin infections in the six groups were compared by the chi-square test and differences in the rates of incidence of complication were also compared between two PEG methods; the Pull/Push method and the Introducer method.
 The frequency of local skin infection in Group III was significantly higher than in Group I and Group II. As for the PEG methods, the frequency of local skin infection in the Pull/Push method was significantly higher than Introducer methods. Acute respiratory infections occurred significantly less in the AB(+) group than in the AB(-) group.
 Postoperative administration of antibiotics would seem to be appropriate for prophylaxis of respiratory infection in elderly patients after PEG. On the other hand, local skin infections are not related to administration of antibiotics, and are highly related to the method of feeding. We concluded that nutrition of sterilized enteral feeding immediately after operation using a sterilized intravenous infusion kit and administration of antibiotics are advisable to prevent major complications in elderly patients.

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