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老人病院における経皮内視鏡的胃瘻造設術の問題と有用性 |
蟹江治郎,河野和彦*,山本孝之,赤津裕康**,
下方浩史***,井口昭久****
* 愛知県厚生連海南病院内科,** さわらび会福祉村病院内科,
*** 国立長寿医療研究センター疫学研究部,****
名古屋大学医学部 老年科
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日本老年医学会誌 1998; 35(7): 543-547 |
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要旨 |
高度の痴呆や寝たきりの患者が中心のいわゆる老人病院において施行し管理された,経皮内視鏡的胃瘻造設術の問題と有用性について検討した.検討された項目は,急性期合併症,慢性期合併症,施行前後の抑制処置の有無,活動性の変化,そして経口摂取の可否である.その結果急性期,慢性期とも合併症は稀なものではなかったが,老人病院特有の問題はなかった.また施行前に抑制処置を行っていた症例の65.2%が抑制処置が軽減または中止し得,55.5%の症例において活動性が改善,胃瘻施行症例の14.0%に経口摂取が可能になるなどQOLの著明な改善が得られた.さらに経管栄養チューブ自己抜去の機会の減少や,交換手技が容易になるなど,管理面でも改善が得られた.よって,老人病院においても必要十分な管理を行えば,胃瘻の施行および管理は可能であり,慢性期における管理の簡便化,そして患者のQOLの改善を考えれば,その実施はきわめて有用な行為である.
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I. 緒 言 |
近年,人口の高齢化に伴い脳血管障害や痴呆により長期の経管栄養管理が必要になる症例が増加しつつある.従来この様な症例に対して経鼻胃管栄養が広く行われていたが,この方法には長期管理に伴う問題が多く指摘されていることから,近年では経鼻胃管より管理が容易である内視鏡的胃瘻造設術(Percutaneous
Endoscopic Gastrostomy、以下PEG)を用いた経管栄養管理が普及しつつある.現在PEGは,外科的操作を用いることによる手技的な問題や特有の合併症を有することもあり,高度医療設備を有する中規模以上の一般市中病院で行われ,医学的に定常状態を迎えた段階で後方施設に転送される場合が多い.しかし,実際にPEGを必要としている症例は,一般市中病院よりもいわゆる老人病院において多くみられることから,老人病院においても施行し得ることも重要であると考えられる.
今回我々は,老人専門病院においてのPEGの施行および慢性期の管理が可能かどうかを確認するために,名古屋大学医学部老年科関連施設で痴呆専門病棟および寝たきり専門病棟を有する老人病院においてのPEGの経験について検討した.
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II. 対 象 |
対象となった老人病院は,脳卒中後遺症や痴呆症例などに対してのリハビリを中心に行っている老人専門病院であり,その特性上,入院症例の多くが寝たきり状態あるいは異常行動を伴う重症の痴呆症例である.総ベット数391床で,専用の内視鏡室があり上部消化管用電子スコープ,上部消化管用ファイバースコープ,気管支ファイバーを有する.また超音波診断装置,CTスキャンを装備するがレントゲン透視室はない.この施設におけるPEGの施行期間は平成五年十一月から平成九年七月まで,施行症例数は172名(男性46名,女性126名),施行回数はのべ183回であった(Table
1). 基礎疾患の多くは脳梗塞後遺症や痴呆による経口摂取困難症例であった(Table
2).
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Table.1 Characteristics of study subjects
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施行期間 |
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1993年11月〜1997年6月 |
施行対象症例数 |
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172例(男性46例,女性126例) |
再施行者数 |
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11例 |
総施行回数 |
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183回 |
施行時年令 |
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56歳〜92歳(平均78.1歳) |
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Table.2 Patients' diagnosis (n=172)
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痴 呆 |
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65名 |
脳梗塞後遺症 |
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65名 |
脳出血後遺症 |
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18名 |
クモ膜下出血後遺症 |
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8名 |
脳挫傷後遺症 |
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5名 |
パーキンソン症候群 |
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3名 |
無酸素脳症,脳腫瘍,脳性小児麻痺,胃癌 |
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各2名 |
髄膜炎後遺症,脳炎後遺症 |
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各1名 |
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III. 方 法 |
胃瘻の設置には,チューブを口腔から腹壁へ牽引により設置するPull法,チューブを口腔から腹壁へ押し入れることにより設置するPush法,そしてチューブを腹壁より胃内に挿入し設置するIntroducer法の三通りの造設方法があり,我々は全ての方法を経験した.
Pull法としては,PonskyおよびGaudererによる方法1)が行われた.Push法としては,Suckes-VineTM
Gastrostomy キットの使用による方法2)が行われた.そしてIntroducer法としては,RussellらによるMalecot
catheterを使用する方法3)を利用して行われた.胃瘻造設と同時にTGJ
tube4)の挿入を行った症例はなかった.各方法の選択は,主治医が決定した.手術は仰臥位で行われ,内視鏡挿入中の誤嚥を防ぐため,口腔内の吸引が頻繁に行われ,切開場所はポピドン溶液による消毒が行われた.PullおよびPush法については,内視鏡挿入直前に口内をポピドンヨード含有のうがい液により口腔清拭を行われた.手術時間は内視鏡挿入から抜去までとし,いづれの方法も10分前後で施行し得た.
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IV. 結 果 |
【術後合併症】
PEGの術後合併症については,その特性より急性期合併症(術後三週間以内)と慢性期合併症(術後三週間以後)に分けて検討した.(Table
3)
急性期合併症で最も高頻度であったのは術後呼吸器感染症で,次いで術後発熱および創部感染症であった.重症合併症は重症肺炎1名,汎発性腹膜炎1名の2名で,前者は術後9日目に死亡し,後者は転院し手術となった.慢性期合併症は,嘔吐回数の増加,チューブ再挿入不能,胃潰瘍,チューブ誤挿入などであり,チューブ誤挿入例のうち2名は誤注入により腹膜炎をきたし転院の上手術となった. |
Table.3 Frequency of complications (n=52, 65times)
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急性期合併症(33名,35回) |
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慢性期合併症(23名,28回) |
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短期発熱
気管支炎
肺炎
創部感染症
胃壁損傷
チューブ閉塞
自己抜去
腹壁損傷
限局性腹膜炎
汎発性腹膜炎
皮下気腫 |
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8回
7回
6回
6回
2回
2回
1回
1回
1回
1回
1回 |
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チューブ再挿入不能
嘔吐回数増加
胃潰瘍
チューブ誤挿入
栄養剤リーク
バンパー埋没症候群
自己抜去 |
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7回
6回
5回
4回
2回
2回
2回 |
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【術後状態の変化】
PEG施行後の状態の変化をみるために,術後一ヶ月以上経過した患者全員の,表情および発語量の変化,抑制処置の変化,そして経口摂取の変化について検討した(Figure
1).強い意識障害等がない計164名の症例のうち,術後に主治医および看護婦等の医療従事者の観察により,術後状態が改善したと判断された症例は91名(55.5%)であった.またPEG術前に抑制処置を必要としていた症例は132名であった.うちPEG術後に抑制処置を中止し得た症例は58名(43.9%),抑制状態が緩和された症例は28名(21.2%)で,それらを合わせた改善例は86名(65.2%)であった.PEG造設前に経口摂取が可能であった症例は無かったが,術後に経口摂取が一部可能(一日一食以上)になった症例は14名(8.1%),給食が全量摂取可能になり胃瘻栄養を中止し得た症例は10名(5.8%)で,それらを合わせた改善例は24名(14.0%)であった. |
Figure 1. Post surgical history(n=172)
a 意識状態の変化 |
b 抑制処置の変化 |
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c 経口摂取の変化 |
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【再施行者例の内訳】
PEGを2回行った再施行症例は11名であった.(Figure
2) その内訳は,PEGチューブ交換不能によるものが7名,チューブ誤挿入による中断後の再造設によるものが3名,そして胃瘻栄養開始後に経口摂取可能となったため胃瘻チューブを抜去,瘻孔閉鎖となった後,再度経口摂取不能となり再造設したものが1名であった.再挿入不能例の7名の交換時の状況は,夜間における自己抜去または自然抜去により翌朝発見時には瘻孔が狭窄し再挿入し得なかった症例が3名,不穏状態に伴う強制的な自己抜去により瘻孔部に腫脹を伴い再挿入を行えなかった症例が2名,そして他に問題は無かったが再挿入が行えなかった症例が2名であった.その時点で使用していた胃瘻チューブは,いずれも18Frであった. |
Figure 2.
The backgroud of PEG reoperation |
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V. 考 察 |
PEGは,1980年PonskyおよびGaudererにより発表され5)6),長期の経腸栄養必要とする患者の管理を一変する方法として高い評価を受けている.日本でも近年高齢化社会を迎えて、脳血管障害や痴呆性疾患などにより非可逆的な嚥下障害を持つ症例が急増している。従来、そのような症例に対して経鼻胃管栄養や完全静脈栄養が行われる機会が多かったが、いずれの方法も長期管理における問題が多いため、近年PEGが注目され普及しつつある.わが国でのPEGの施行は中規模以上の一般市中病院で行われ,その後に後方施設に転送され管理される場合が多い.ただ実際にPEGを必要とするような症例は痴呆状態や脳梗塞後遺症などによる経口摂取不全のため施行されることが多く,その様な一般市中病院よりも老人病院に多くみられる.しかし,いわゆる老人病院においては,一般市中病院に比べると内視鏡的処置が行われる事が少なく,現在までのPEGに関しての報告も一般市中病院からのものが多い.7)8)9)
名古屋大学医学部老年科病棟およびその関連病院では,1991年月より非可逆的な嚥下障害を持つ症例に対して積極的にPEGの導入を行っており,1998年2月までに350例の胃瘻造設を経験している.今回我々は,いわゆる老人病院におけるPEGの経験についての報告を行ったが,その問題点は老人病院特有の事ではなかった.
今回検討症例における急性期合併症では術後呼吸器感染症と創部感染症が主体であり,前者のうち一例は死亡例となった.この呼吸器感染症は,内視鏡を挿入する行為そのものに関係していることが推察される.つまり,PEGの適応となる症例の大半が嚥下障害を有していることと密接に関係しており,その様なハイリスク症例に対して仰臥位にて内視鏡を挿入することにより,口腔内に貯留した唾液等を誤嚥するものと考えられる.我々は過去の発表に基づき8),PEG施行症例に対して,内視鏡挿入中の口腔内吸引とPull/Push
法施行時の術前口腔清拭を全例に行った.呼吸器感染症に対して,それらの処置が有効か否かの報告はないが,PEG術後に呼吸器感染症が高頻度に発生するという今回の結果から,その処置は今後も続けられるべき事だと考える.またPEGは内視鏡的手術であることから,呼吸器感染症については見逃されやすい.ことにその成り立ち上,看護より介護に重きが置かれる事が多い老人病院については,医者,看護婦ともに術後呼吸器感染症が高頻度で致死的な合併症となりうる点を,認識し術後管理に役立てることが重要である.
慢性期合併症では致死的な合併症はみられなかった.しかし,再挿入不能や誤挿入のようなチューブ管理に関する問題を高頻度に認めた.うち再挿入不能例は,胃瘻チューブとしては比較的細径である18Frで管理されているときに多く見られた.そのため不意な抜去が起こったときの再挿入を考えれば,胃瘻の最適な口径としては,より太径のものがが望ましいものと考えられる.
PEGの挿入法については,Pull法,Push法そしてIntroducer法の全ての方法を経験した.造設時にはいずれの方法もその容易,簡便さに差はないと考えられた.しかしIntroducer法の様に造設時に細経のチューブを使用せざるを得ない方法は,薬剤による内腔閉塞が頻繁に発生することから管理上問題となった.そのため当教室においては,最近は経皮的に交換が可能なPonskyおよびGaudererによるPull法が多くに選択される傾向にある.また不穏状態を有する症例に対しては,Suckes-VineTMガストロストミーキットの使用によるPush法が行った.その理由は,この方法は他のPush法,Pull法のキットと異なりマルコットカテーテル形状でないため経皮的な交換はできないが,胃内部固定板が強固であり,不穏状態を有する症例に関してもチューブ牽引による合併症の可能性が少ないからである.以上より,症例の病態が多彩で管理が困難な場合もある老人病院においては,その症例によりPEGの造設法を選択する方が望ましいよう思われる.
今回対象となった老人病院における胃瘻交換用チューブは,バルーンチューブが多用された.一方,腹壁からの突出を最小限に押さえた,いわゆるボタン式と言われる胃瘻チューブや,経皮交換が可能なマッシュルームチップ型の胃瘻チューブは多くは用いられなかった.ボタン式胃瘻チューブは,皮膚からの突出部分がなく美容的な利点や不穏状態の症例においての管理上の利点を持つ反面,経腸栄養チューブ接続時の度に腹部の露出の必要があるなど,接続時の操作が煩雑であることなどの理由により好まれなかった.さらに,ボタン式はその交換時における問題点の指摘10)のみならず,日本においては保険診療上4カ月に1度の交換しか認められないため衛生上の問題があり,更に交換用のチューブも高価ということなどから,高齢で寝たきり症例中心の老人病院においては適さないと考えている.また胃内固定板が,牽引により経皮交換が可能なマッシュルームチップ型の胃瘻交換用チューブは,牽引による交換時に瘻孔損傷が発生し,本人にも苦痛を生じることや,バルーンチューブに比して自己抜去の危険性が高いことから使用しなかった.当初,我々が使用していたバルーンチューブは腎盂用バルーンチューブであったが,このチューブは栄養剤注入部ファンネルの蓋がなく,先細り型形状でないため交換時の誤挿入を引き起こしたこともあり使用を中止した.またその後に市販化されている胃瘻交換用バルーンチューブを使用したが,バルーン先端より突出しているチューブが胃後壁に接触することにより潰瘍を生じたため使用を断念した.現在はそれらの問題点を解決したチューブをオーダーメードで注文して使用し好感触を得ている.バルーンチューブは交換時に瘻孔損傷を生じないのみならず,交換も容易で短時間で行え,自己抜去も稀であることから老人専門病院に適したチューブであると考える.
術後状態の変化では,術後表情が豊かになったり発語量が増えた症例は91名で,高齢者であっても胃瘻造設によりQOLの改善効果が期待できる結果となった.また,対象となった老人病院が痴呆性疾患の症例が中心であったため,特に経鼻胃管栄養管理を行っていた症例を中心に抑制処置を必要とする場合が多かったが,PEG術後に半数以上の症例にその処置の緩和または中止が行えた.このことは老人病院における管理の簡便化のみならず経口摂取が可能になる症例の出現等,QOLの改善効果が大いに期待できる結果となった.経口摂取については24名が給食の一部または全量摂取が可能になった.しかし,うち一名は胃瘻栄養中止に伴うPEGチューブ抜去後に,再度経口摂取低下による胃瘻造設を行っている.そのため経口摂取が可能になった症例も,将来再び胃瘻が必要になる場合を考えて瘻孔を保存すべきである考えている.我々の経験では,そのような場合には胃内固定版がマッシュルームチップ型のボタン式を多用している.
胃瘻の再施行例は11名であったが,その多くは再挿入不能例であり,これらの問題は胃瘻チューブを太径に変えることにより発生の頻度は減少した.老人病院においては,夜間などでのチューブ抜去のトラブル発生時においてその発見が遅れることもあり得る.その場合,太径チューブ挿入時においては翌朝での対処で十分可能であるが,細径の場合は対処が間に合わない場合もあり得る.
以上より老人病院における胃瘻造設術は,1.造設時は太径の造設キットを使用する,2.自己抜去等の可能性のある症例に対しては自己抜去不可能な造設キットを選択する,3.術後は呼吸器感染症の発生も念頭に置いた観察を行う,4.交換用のチューブは太径のバルーンチューブを使用する,などの点を考慮すれば,一般市中病院と同等の造設および管理が可能になり,患者のQOLの改善および病院における患者管理の改善が期待できるものと考えられる.
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VI. 結 論 |
経皮内視鏡的胃瘻造設術の急性期および慢性期合併症は稀なものではない.しかし,老人専門病院においても必要十分な管理を行えばその施行は可能であり,慢性期における管理の簡便化,そして患者のQOLの改善を考えれば,その実施はきわめて有用な行為である.
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文 献 |
(1) |
Ponsky,J., Gauderer, M. :Perctaneous endoscopic
gastrostomy a nonoperative technique for
feeding gastrostomy. Gatrointest Endosc 1981;27:9-11. |
(2) |
Ponsky,J.L. Techniques of percutaneous gastrostomy.
Igaku-syoin, New York, Tokyo. 1988; p.21-51. |
(3) |
Russell, T. R., Brotman, M., and Norris,
F. :Perctaneous gastrostomy : A new simplified
and cost-effective technique. Am. J. Surg.,
1984;184: 132-137 |
(4) |
蟹江治郎,河野和彦,山本孝之,赤津裕康,井口昭久:胃食道逆流のある症例に対しTGJ
tube(Transgastrostomal jejunal tube:経胃瘻的空腸栄養チューブ)を用いた経管栄養管理により在宅管理が可能になった1例.
日老医誌1997;1:60-64. |
(5) |
Gauderer MWL, Stellato TA. Gastrostomie:
Evolution, techniques,indications and complications,
Curr Prob Surg 1986;XXIII:661-719. |
(6) |
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(7) |
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(8) |
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(9) |
山城啓,中田安彦,高須信行,大嶺雅規,名嘉勝男;内視鏡的胃瘻造設術患者の長期検討-在宅療養移行への可能性について-.日老医誌1996;33:662-667 |
(10) |
Remero R, Martinez FL, Robinson SYJ, Sullivan
KM, Hart MH. Complicated PEG-to-skin level
gastrostomy conversions: analysis of risk
factors for tract distruption. Gastrointest
Endosc 1996;44:230-234 |
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Usefulness and Problems of Percutaneous Endoscopic
Gastrosomy in a Geriatric Hospital |
Usefulness and problems of percutaneous endoscopic
gastrostomy (PEG) placement in
a geriatric
hospital where most patients
were severely
demented or bed-ridden were evaluated.
The
variables examined were acute
complications,
chronic complications, restraint
of patients
before and after PEG placement,
change in
physical activity, and ability
of oral intake.
Results showed that both acute
and chronic
complications were not rare,
but these problems
are not peculiar to geriatric
hospitals.
Quality of life (QOL) was clearly
improved.
Restraint could be reduced or
stopped in
65.2% of restrained patients
after PEG tube
placement, activity was improved
in 55.5%
of patients, and oral intake
became possible
in 14.0% of patients. There were
also some
improvements in the management
of PEG, as
the incidence of self-extubation
decreased,
and tube exchange became easier.
In conclusion, it is possible
to insert and
manage the PEG tubes even in
geriatric hospitals,
and PEG tubes are quite useful
in managing
patients with chronic disease
and in improving
QOL. |
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